「結婚生活に疲れた」「もう限界かもしれない」「でも本当に諦めていいのかわからない」
そんな不安を抱えながら結婚生活を送っている方は少なくありません。夫婦関係の修復が可能なのか、一人で悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、結婚生活に疲れたときの対処法や原因、相談先について心理カウンセラーの筆者が解説します。「これ以上頑張れないけれど、どうすればいいかわからない」と悩んでいる方は、ぜひお読みください。
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梅田ミズキさん
認定心理士、サービス介助士。大学で臨床心理学・産業組織心理学・発達心理学などを学び、卒業後は公的施設にて精神疾患の方のケアや介助業務、ご家族の相談対応などに従事しながら、ホームページ掲載用のコラムやミニ新聞を執筆。現在はフリーライターとして独立し、くらしにまつわるエッセイの執筆、臨床心理・発達支援・療育関連のコンテンツ制作および書籍編集に携わりながら、心理カウンセラーも務めている。趣味は読書、映画鑑賞、気まぐれで向かうプチ旅行。
「結婚生活に疲れた」と感じる方は多い

出典:結婚生活に関するアンケート|ノマドマーケティング株式会社
ノマドマーケティング株式会社が2021年に実施した調査によると、全国の30歳〜69歳の既婚者男女1000名のうち約3割の方が「結婚生活に疲れている」と回答しています。また、「疲れた」と回答した人が結婚何年目かを調査したところ、結婚生活の疲れは2年を越えてから徐々に大きくなっており、10年以上では約3割の方が疲れを感じているという結果がわかりました。
このデータから、結婚生活の疲労は一時的なものではなく、年数を重ねるごとに蓄積されていく傾向があるとわかります。つまり、あなたがいま感じている疲れは決して珍しいことではなく、多くの既婚者が同じように抱えている悩みなのです。
結婚生活が疲れたと感じる主な理由5つ
結婚生活が疲れたと感じる原因は人それぞれといえます。そのなかでも、多くの方が挙げているのが以下の理由です。
- 家事や子どもの世話の負担が偏っているため
- 夫婦間のコミュニケーションが不足しているため
- 自分の時間や自由が持てないため
- 価値観や生活習慣の違いによるストレスがあるため
- 経済的な不安や金銭感覚の違いがあるため
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
家事や子どもの世話の負担が偏っているため
一方が家事育児の大半を担う「ワンオペ状態」は、心身に大きな疲労をもたらします。「仕事から帰ってきても休む暇がない」「週末も子どもの世話で自分の時間がない」という状況に陥りがちです。
この状態が続くと「なぜ自分だけ」という不公平感や怒り、失望感が蓄積されます。また、家事育児は「やって当たり前」と思われがちで、感謝や評価を得にくいのも疲労感を増幅させる原因です。
夫婦間のコミュニケーションが不足しているため
お互いの気持ちや考えを共有できない状態が続くと、孤独感やストレスが増幅します。「話しても理解してもらえない」「どうせ言っても無駄」と感じ、コミュニケーションを諦めてしまうケースも少なくありません。
特に、仕事や育児に追われる日々のなかで夫婦が向き合う時間が取れないまま、すれ違いが深まっていく場合もあります。
自分の時間や自由が持てないため
結婚生活、特に子どもがいる家庭では、趣味や友人との交流、自己啓発など、自分らしさを保つための活動がすべて後回しになってしまいがちです。
「親として」「配偶者として」の役割ばかりが優先され「一人の人間として」の自分が失われていく感覚は、大きなストレスになります。自分の時間を持てないことは、心の余裕を奪い、結婚生活への疲労感を一層強めます。
価値観や生活習慣の違いによるストレスがあるため
価値観や生活習慣の違いが大きなストレス源になるのも結婚生活に疲れたと感じる理由のひとつです。家事のやり方やお金の使い方、子育ての方針、休日の過ごし方など、細かな違いが積み重なると「この人とは合わない」という気持ちが芽生えます。
特に「仕事は男性がするもの」「家事は女性がするもの」など、固定観念を持つパートナーとの生活は、現代の共働き世帯にとって大きな負担です。
経済的な不安や金銭感覚の違いがあるため
お金の問題は、夫婦関係において非常にデリケートで、かつ深刻なストレス要因です。生活費の分担をはじめ、貯金の優先度、趣味や交際費への支出など、金銭感覚の違いは日常的な衝突を引き起こします。
特に共働き世帯では「誰がどれだけ稼いでいるか」が家事分担や発言権に影響する場合があります。また、子どもの教育費や住宅ローン、老後の生活費など、将来への経済的不安が夫婦の緊張を高め、「このまま生活していけるのか」という漠然とした不安が疲労感を増幅させるのです。
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結婚生活の疲れの解決につながる具体的な対処法6つ
ここでは、疲労を軽減して夫婦関係を改善するための実践的な方法を紹介します。
- まずは自分の気持ちを認めて受け入れる
- 小さな自分時間を意識的に作る
- パートナーと建設的に話し合う
- 家事・育児の分担を見直す
- 離婚を考えるべきかを検討する
- 一人で抱え込まずに友人や専門家に頼る
いまの自分にできそうなことから、少しずつ取り組んでみてください。
まずは自分の気持ちを認めて受け入れる
まずは「疲れている」「つらい」「もう限界」と感じている自分の気持ちを認めてあげる姿勢が何よりも大切です。「弱音を吐いてはいけない」と自分を責める必要はありません。
自分の感情を受け入れるのは、改善への第一歩です。日記に気持ちを書き出す、信頼できる友人に話すなど、自分の感情を外に出す方法を見つけましょう。
小さな自分時間を意識的に作る
自分の気持ちに寄り添えたら、自分だけのための時間を意識的に確保しましょう。
まとまった時間が取れない場合は、1日15分でも構いません。朝少し早く起きてコーヒーや紅茶をゆっくり飲む、子どもが寝た後に気になっていた本を読む、週に一度は友人とランチをするなど、小さな楽しみを生活に取り入れるのが大切です。
小さな自分時間の積み重ねが、心の余裕を取り戻すきっかけになります。
パートナーと建設的に話し合う
パートナーと話し合う際は、建設的に話し合うのが関係改善の鍵です。「あなたは何もしてくれない」という非難の言葉ではなく「家事と育児で疲れているから、もっと協力してほしい」と、自分の気持ちを冷静に伝えるのが効果的といえます。
また「平日の夕食の片付けを担当してほしい」など、具体的な行動を提案するのも大切な手段です。お互いに疲れているときは話し合いを避け、落ち着いて向き合える時間を設けましょう。
家事・育児の分担を見直す
日々の家事育児は「誰がどれだけ時間を費やしているか」を記録するのがおすすめです。ゴミの日を覚えておく、トイレットペーパーを補充するなど「名もなき家事」も忘れずに含めましょう。
このリストをパートナーと共有し、お互いが納得できる分担を決めます。完璧を求めず「やってくれたことに感謝する」姿勢も大切です。
離婚を考えるべきかを検討する
関係修復が困難で、あなたや子どもの安全・健康が脅かされている場合は、離婚を含めた選択肢を真剣に検討しましょう。たとえば、以下のケースです。
- モラルハラスメント
- DV
- 浮気や不倫
- 依存症(アルコール・ギャンブル・薬物など)
離婚は「失敗」ではなく「自分と子どもを守るための勇気ある選択」です。まずは弁護士や公的な相談窓口に相談し、情報収集から始めましょう。また、一時的に別居して距離を置くなど、冷却期間を設ける方法もあります。
一人で抱え込まずに友人や専門家に頼る
結婚生活の悩みを一人で抱え込む必要はありません。実家や友人、家事代行サービス、公的支援、そして夫婦カウンセラーなど、あなたをサポートしてくれる存在に頼ってみるのもよい手段です。第三者の視点を取り入れると、新たな解決策が見えてくる場合があります。
「悩ミカタ相談室」には、公認心理師など国家資格を保有する専門家が多く登録しています。結婚生活のつらくて不安な気持ち、一人で抱え込まずにまずは相談してみませんか?
「相談するほどじゃない」 そう感じて、悩みを誰にも言えずにいる方はとても多いですが、意外と心にダメージを受けていたり、深刻な問題が隠れているケースも。
胸の内を吐き出すだけでも自分の気持ちに気付けたり、感情を整理することにつながります。
まずは匿名で、いま抱えているモヤモヤを言葉にしてみませんか?
投稿すると、専門家やAIがあなたの状況に寄り添ったアドバイスをお伝えします。
他の人の投稿を覗いてみるだけでも大丈夫です。
【体験談】結婚生活に疲れた人たちのエピソード
ここでは、実際に結婚生活の疲労を経験した3人の方のエピソードを紹介します。異なる状況ではありますが、疲労感と向き合い、一歩を踏み出した体験には共通する希望があります。
ケース1:子ありでワンオペ育児に疲れ果てたAさん(30代女性・共働き)
Aさんは、小学2年生と4歳の2人の子どもを育てながらフルタイムで働いていました。夫は仕事が忙しく、平日はほとんど家にいない状態で、Aさんは朝から晩まで仕事と育児をすべて一人でこなしていました。
- 次第に睡眠不足と疲労が蓄積した
- 子どもに当たってしまうことで自己嫌悪になった
限界を感じたAさんは、友人の勧めで夫婦カウンセリングを受けることを決意し、夫も初めて妻の疲労の深刻さに気づきました。現在は家事育児の分担を決め、少しずつ状況が改善しているそうです。

Aさんのように「子どもに当たってしまう」という自己嫌悪は、限界のサインです。第三者を介して自分の状況を可視化すると、パートナーが初めて現実を理解するケースは多くあります。
ケース2:新婚なのに疲れを感じているBさん(20代女性・専業主婦)
Bさんは結婚して半年の新婚ですが、義母が頻繁に家に来て細かく指摘したり、夫が「専業主婦なんだから家事は完璧にやってほしい」という考えを持っていたりすることで結婚生活に疲れを感じていました。
- 次第に食欲がなくなった
- 夜眠れなくなるなど、体調不良が続くようになった
ある日、実家の母に泣きながら状況を話したことをきっかけに、自分の気持ちを夫にしっかり伝えようと決意しました。現在は義母の訪問頻度を減らし、夫も週末は家事を手伝うようになったそうです。

新婚期の疲労は見過ごされがちですが、食欲不振や不眠は心身のSOSです。「専業主婦だから」という固定観念は、現代の夫婦関係において大きな負担となります。自分の気持ちを率直に伝えると、関係が変わる可能性は十分にあります。
ケース3:共働きで家事分担が不公平なCさん(40代女性・子なし)
Cさんは40代の共働き夫婦で、フルタイムで働きながら家事のほとんどを一人で担っていました。夫は「俺の方が稼いでいるんだから、家事はお前がやるべきだ」という態度でした。
- 次第に虚しさと怒りを感じるようになった
- カウンセラーに勧められて、家事の見える化を試みた
1週間の家事をすべてリスト化し、所要時間も記録して夫に見せたところ、夫は驚きました。Cさんは冷静に「私も疲れている」と伝え、現在では週末の掃除も夫婦で一緒に行うようになったそうです。

見える化は、見えない労働を可視化する非常に効果的な方法です。感情的にならず、客観的なデータで現状を示すと、パートナーの意識を変えるきっかけになります。
結婚生活に疲れに関するよくある質問
ここでは、結婚生活の疲れに関して検索されることが多い3つの質問にお答えします。
結婚して何年目で離婚しやすいですか?
厚生労働省の人口動態統計(令和6年)によると、離婚率が最も高いのは結婚5年目前後と20年目前後です。この時期に多いのは、一緒に生活してみての価値観のズレや、子育ての終了にともなう夫婦二人きりでの生活に直面するためといえます。
ただし、これはあくまで統計上のデータで、すべての夫婦に当てはまるわけではありません。
結婚をやめた方がいいサインはありますか?
ハラスメントや暴力がある場合は、自分と子どもの安全を最優先に考えましょう。弁護士や公的な相談窓口に相談し、適切なサポートを受けてください。
また、浮気や不貞行為を繰り返す、依存症で改善の意思がない、話し合いを一切拒否され関係改善の努力ができないなどの状況も、結婚生活の継続を真剣に検討するべきです。
結婚と独身どっちが幸せですか?
幸せの定義は人それぞれなので「結婚が幸せ」「独身が幸せ」と一概には言えません。結婚にはパートナーとの絆や家族の温かさが感じられるメリットがある一方、自由の制限、責任の増加といったデメリットもあります。
逆に独身には、自由な時間や経済的な自立といったメリットがありますが、孤独感、時間の制約、老後の不安などのデメリットも存在します。重要なのは「自分がどう生きたいか」を見つめ直すことです。
結婚生活の疲れは我慢せず、小さな一歩を踏み出そう
結婚生活で感じている疲れについて、すべてを一度に変える必要はありません。まずは自分の気持ちを認めて少しだけ一人の時間を作ったり、パートナーに歩み寄ってみたりするなど、できそうなことから始めてみてください。
一人で抱え込んで苦しくなったら、「夫婦の悩ミカタ」の専門家に相談してみませんか?小さな一歩が、あなたの未来を変えるきっかけになります。
“夫婦カウンセリング”と聞くと夫婦一緒に受けるものだと思われがちですが、実は大半の人が自分1人だけで受けています。
1人での相談は、相手のことを気にせず、まず自分に向き合い気持ちを整理できるのが大きなメリット。その後、必要に応じて夫婦カウンセリングや話し合いをするとなった際もスムーズに進みやすくなります。
悩みが大きくなる前に、プロに相談してみることから始めませんか?

