「また同じような内容で夫と喧嘩してしまった」「何度話し合っても変わらない」
このように、夫婦喧嘩が多くて疲れてしまっている方は多くいらっしゃいます。とはいえ「離婚するべきなのかわからない」「関係修復する方法もわからない」と迷っている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、夫婦喧嘩を繰り返してしまう理由や、次の一歩を踏み出すための判断材料、夫婦喧嘩を減らす具体的な方法を心理カウンセラーの筆者が紹介します。
\抱え込まず、カウンセラーに話してみませんか/

梅田ミズキさん
認定心理士、サービス介助士。大学で臨床心理学・産業組織心理学・発達心理学などを学び、卒業後は公的施設にて精神疾患の方のケアや介助業務、ご家族の相談対応などに従事しながら、ホームページ掲載用のコラムやミニ新聞を執筆。現在はフリーライターとして独立し、くらしにまつわるエッセイの執筆、臨床心理・発達支援・療育関連のコンテンツ制作および書籍編集に携わりながら、心理カウンセラーも務めている。趣味は読書、映画鑑賞、気まぐれで向かうプチ旅行。
夫婦喧嘩が多くて疲れている夫婦の離婚率は?


参考:夫婦喧嘩ってしますか?原因は!?仲直りの秘訣ってある?既婚者に聞いてみた|PR TIMES
ノマドマーケティング株式会社が実施した「現在のパートナーと夫婦喧嘩はしますか?」というアンケートでは、30〜50代の既婚者1,000名のうち、男女共に約6割が「夫婦喧嘩をする」と回答しています。
とはいえ、喧嘩の頻度自体が離婚に直結するわけではなく、重要なのは「喧嘩の質と仲直りの方法」です。建設的に話し合えているか、喧嘩後に関係を修復できているかが、夫婦関係の継続を左右する大きな要因といえます。
夫婦喧嘩が絶えない5つの原因
「なぜ同じ夫婦喧嘩を繰り返してしまうの…?」そう疑問に思う方は多いでしょう。ここでは、夫婦喧嘩が絶えない根本的な5つの原因を解説します。
- 価値観や生活習慣の違いをすり合わせていないため
- 感情的になって本質的な話し合いができていないため
- お互いに関心が持てていないため
- 相手への期待値が高すぎるため
- 夫婦関係の悩みを一人で抱え込んでいるため
価値観や生活習慣の違いをすり合わせていないため
たとえば、ある人にとっては「脱いだ服はすぐ洗濯かごに入れる」という行動が常識でも、別の人には「椅子にかけておく」が普通かもしれません。
こうした価値観や生活習慣の違いを押し付け合うと、お互いに「なぜわかってくれないの?」と不満が募ります。二人なりのルールを作る対話がないまま結婚生活を続けると、些細なことで爆発する喧嘩が繰り返されるのです。
感情的になって本質的な話し合いができていないため
喧嘩中は「いつもそうだよね」「あなたって本当に〇〇だよね」と相手を攻撃する言葉をぶつけがちです。感情が高ぶったままでは、問題の本質を冷静に話し合えません。
お互いに傷つけ合うだけで問題は解決されないため、表面的に仲直りしても、同じようなきっかけで喧嘩が再燃します。この悪循環が「同じことの繰り返し」を生み出す大きな要因です。
お互いに関心が持てていないため
仕事や育児に追われる日々のなかで、お互いの気持ちを共有する時間がないと、心の距離はどんどん広がります。
関心が持てなくなると、相手の小さな変化や努力に気づけず、感謝の言葉も減ってしまうものです。その結果、些細なことが積み重なって不満となり、ある日突然爆発するケースも多くあります。
日常的なコミュニケーション不足は、喧嘩を繰り返す土壌を作っていると言っても過言ではありません。
相手への期待値が高すぎるため
パートナーには、つい「もっとこうしてくれたらいいのに」「言わなくてもわかるはず」と期待を抱きがちです。長年一緒にいるからこそ「察してほしい」と思ってしまうものでしょう。
しかし、その期待が裏切られると「どうしてわかってくれないの」と失望が積み重なり、怒りに変わって喧嘩になります。期待値が高すぎると、相手の行動を否定的に解釈しやすくなり、喧嘩が増えてしまうのです。
夫婦関係の悩みを一人で抱え込んでいるため
夫婦喧嘩が多くて疲れた状況を一人で抱え込んでいる場合、客観的な視点を持つのが難しくなります。「自分が正しい」「相手が悪い」との思考に固執し、視野が狭くなってしまうのです。
また、誰にも話せないストレスが蓄積すると、些細なことでも感情的になります。第三者の意見を聞く機会がないため、喧嘩のパターンから抜け出せず繰り返してしまうのです。
「同じことの繰り返しで疲れた…」喧嘩が多い夫婦は離婚を考えるべき?
とはいえ「喧嘩が多い=離婚するべき」とは限りません。ここでは、別れた方がいい夫婦と改善できる夫婦の特徴を解説します。自分たちの関係を見つめ直す参考にしてみてください。
別れた方がいい夫婦の特徴
以下の場合は、関係修復が難しいと考えられます。
- 身体的・精神的な暴力(DV)がある
- 人格否定や侮辱的な言葉が日常的に飛び交う
- どちらか一方(または双方)に改善の意思が全くない
- 喧嘩の後に謝罪や歩み寄りが一切ない
- 相手の存在自体が苦痛で顔も見たくない
- 夫(妻)といるとストレスで体調が悪い
特にDVがある場合は、安全を確保するのが最優先です。自治体の相談窓口や専門機関に連絡してください。
また「夫(妻)といるとストレスで体調が悪い」という場合は、「夫源病」または「妻源病」かもしれません。気になる場合は、以下の記事も併せてチェックしてみてください。


改善できる夫婦の特徴
一方で、以下の場合は改善の可能性が十分にあります。
- 喧嘩をしても最終的には仲直りができる
- お互いに「関係をよくしたい」という気持ちがある
- 相手のよいところを認められる瞬間がまだある
- 子どものことや将来について一緒に考えられる
- 冷静なときには建設的な会話ができる
喧嘩が多くてもお互いに歩み寄る意思があれば、コミュニケーション方法を変えて関係を改善できます。大切なのは「変わりたい気持ちを持つこと」です。
夫婦喧嘩を減らすための具体的な5つの方法

ここからは、夫婦喧嘩を減らすための具体的な方法を5つ紹介します。
- 絶対に言ってはいけない言葉を理解する
- 冷静に話し合うための時間を設ける
- 相手の話を「聴く」姿勢を身につける
- 相手に期待をしすぎない
- 専門家へ相談する
すべてを完璧にする必要はありません。できることから少しずつ試してみてください。
絶対に言ってはいけない言葉を理解する
喧嘩の最中でも、以下のように相手の人格や家族を否定する言葉は避けましょう。
- 離婚しよう
- もう嫌い
- あなたのせいで人生が台無し
- あなたの親もそうだよね など
怒りを伝える際は「あなたは〇〇だ」ではなく「私は〇〇されて悲しい」というように、自分の気持ちを主語にして伝えましょう。相手を攻撃するのではなく、自分の感情を正直に表現するのが建設的な対話の第一歩です。
冷静に話し合うための時間を設ける
感情的な状態で話し合っても、前向きな結論は出ません。喧嘩になりそうだと感じたら「今は冷静に話せないから、明日の夜にゆっくり話そう」と提案してみてください。
また「お互いに最後まで話を聞く」「非難ではなく要望を伝える」などのルールを事前に決めておくと、感情的になりにくくなります。定期的に夫婦会議の時間を設けるのも効果的です。
相手の話を「聴く」姿勢を身につける
相手が話しているときに、心の中で反論を準備していませんか。本当の「聴く」とは、相手の言葉を最後まで遮らず、その気持ちを理解しようとする姿勢です。
相手が話し終えたら「あなたは〇〇と感じているんだね」と要約して確認してみましょう。これだけで「わかってもらえた」と安心感が生まれます。すぐに解決策を提示するのではなく、まずは相手の気持ちに寄り添うのが、喧嘩を減らす大きな鍵です。
相手に期待をしすぎない
パートナーは、あなたの心を読めるエスパーではありません。「疲れているから、今日は夕飯を作ってもらえると助かる」など、何かしてほしいことがあれば具体的に言葉で伝えましょう。
また、完璧を求めないのもポイントです。相手が要望を少しでも叶えてくれたら「ありがとう」と伝える習慣をつけると、お互いの関係が穏やかになります。
専門家へ相談する
一人で抱え込まず、夫婦カウンセリングを受けるのも有効な選択肢です。専門家が第三者で入ると、お互いが気づいていない問題の本質が見えてくる場合があります。
カウンセラーは、中立的な立場で対話を促してくれる存在です。「カウンセリングに行くなんて大げさ」と思うかもしれませんが、歯が痛ければ歯医者に行くように、夫婦関係に悩んだら専門家に相談するのは自然なことと考えてみてください。
「相談するほどじゃない」 そう感じて、悩みを誰にも言えずにいる方はとても多いですが、意外と心にダメージを受けていたり、深刻な問題が隠れているケースも。
胸の内を吐き出すだけでも自分の気持ちに気付けたり、感情を整理することにつながります。
まずは匿名で、いま抱えているモヤモヤを言葉にしてみませんか?
投稿すると、専門家やAIがあなたの状況に寄り添ったアドバイスをお伝えします。
他の人の投稿を覗いてみるだけでも大丈夫です。
【経験談】夫婦喧嘩の多い状態から抜け出せたエピソード
ここからは、実際に喧嘩の繰り返しから抜け出した3組の夫婦のエピソードを紹介します。どのケースも、小さな一歩から大きな変化が生まれました。
エピソード①:家事分担で夫婦関係が改善できた話(30代・女性)
結婚3年目のAさん夫婦は、家事分担をめぐって毎日のように喧嘩していました。Aさんは共働きなのに家事の大半を自分が担っているのに不満を抱き、夫に「少しは手伝ってよ」と伝えるものの「やってるよ」と返され、平行線でした。
- 家事を全て紙に書き出し、どちらが何をしているか可視化
- 夫は「こんなにやってくれてたんだ」と初めて気づいた
- 二人で話し合って具体的に分担を決めた
上記の対応をしてみた結果、喧嘩は激減し、お互いに感謝の言葉が増えたそうです。

「時間配分の可視化」は非常に効果的です。お互いの認識のズレが明確になり、具体的な改善策を立てやすくなります。
エピソード②:カウンセリングで「本当の原因」に気づいた話(40代・男性)
結婚10年目のBさん夫婦は、些細なことで喧嘩が絶えず、Bさんは「妻が細かすぎる」と感じていました。しかしカウンセリングを受けたところ、カウンセラーから「あなたは妻の話を最後まで聞いていますか?」と指摘されました。
- Bさんは妻の話を途中で遮り「でも」「だって」と反論していたと気づいた
- 解決策の提案ではなく「妻の話を聞いて寄り添う」を徹底
Bさんが聴く姿勢を変えてから、喧嘩は劇的に減ったそうです。

第三者の指摘で自分の問題点に気づくのは多いものです。カウンセリングは、客観的な視点を得る貴重な機会といえます。
エピソード③:「もう無理」が話し合いで変わった話(30代・女性)
結婚5年目のCさん夫婦は、育児と仕事の両立で疲弊し、毎晩のように言い争いをしていました。Cさんは「もう離婚しかない」と思いつめていましたが、最後にもう一度だけ冷静に話し合おうと決意しました。
- 子どもを実家に預け、二人きりでゆっくりお互いの本音を話した
- 夫も同じように限界を感じているとわかった
- 二人で「完璧な親でいる必要はない」と認め合った
家事を手抜きすることや週末に交代で一人の時間を作ると決めた結果、いまでは穏やかな関係に戻っているそうです。

離婚を考えるほど追い詰められていても、冷静な対話で関係が変わる場合があります。大切なのは「一歩を踏み出す勇気」です。
喧嘩の多い夫婦に関するよくある質問
最後に、喧嘩の多い夫婦についてよく寄せられる質問に答えます。
- 夫婦で絶対に言ってはいけない言葉は何ですか?
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相手の人格や家族を否定する言葉は、信頼関係が大きく損なわれます。また、過去の失敗を蒸し返す言葉や、他の家庭と比較する言葉も避けるべきです。怒りを伝える際は、相手を攻撃するのではなく「私は〇〇されて悲しかった」と自分の気持ちを主語にして伝えるのがよいでしょう。
- 夫婦喧嘩の原因1位は何ですか?
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夫婦喧嘩の原因1位は「態度や言い方」です。「話し方がきつい」「不機嫌な態度を取られた」「無視された」など、コミュニケーションの問題が喧嘩のきっかけになっています。つまり、同じ要望でも伝え方を変えると喧嘩を避けられる可能性が高いのです。
- 喧嘩が多い夫婦の離婚率はどのくらいですか?
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喧嘩の頻度だけで離婚率を正確に示すデータはありませんが、重要なのは喧嘩の「質」です。頻繁に喧嘩をしても、建設的に話し合って仲直りできる夫婦は関係が長続きします。
一方で、喧嘩の回数は少なくても、人格否定や暴力を伴う喧嘩をする夫婦は離婚に至りやすい傾向があります。喧嘩の回数よりも、喧嘩後のフォローができているかが重要です。
夫婦喧嘩が多くて疲れたら抱え込まずに相談を
喧嘩が多くて疲れたと感じるのは、あなたが真剣に夫婦関係と向き合っている証拠といえます。大切なのは、問題に気づいた際に一歩踏み出す勇気を持つことです。
この記事で紹介した5つの改善方法を試したり、専門家の力を借りたりするのも選択肢の一つです。小さな変化の積み重ねで、夫婦関係を穏やかなものに変えていきましょう。
とはいえ、もし自分たちだけでは改善が難しいと感じたときは、第三者に相談することも大切な選択肢です。身近な人には話しにくい夫婦関係の悩みも、専門のカウンセラーになら安心して打ち明けられる場合があります。
「関係を修復したい」「気持ちを整理したい」「離婚も選択肢に入れて考えたい」
どんな想いでも大丈夫です。
「これからどうするか」を見つけるために、まずは自分の心を整理しませんか?
専門のカウンセラーが、あなたに寄り添いサポートします。

