資産運用は誰に相談すべき?初心者におすすめの相談先と選び方ガイド

「資産運用に興味はあるけれど、何から始めたらいいかわからない…」「投資って自分にできるのかな?」と感じている人は、決してあなただけではありません。将来に備えて資産運用を始めたいと考える人が増える一方、最初の一歩に不安を感じ、なかなか踏み出せない人も多くいるのではないでしょうか。

この記事では、「資産運用の初心者が相談先を選ぶときのポイント」「どんな相談先があるのか」「相談前に準備しておくと良いこと」などをわかりやすく解説します。

あなたが将来のために安心できる資産運用の相談先を選ぶ参考にしてくださいね。

執筆者

世古瑞智子さん

2級FP技能士、ファイナンシャルプランナー(AFP)。「楽しくお金に関する知識を広めてもらいたい!」 そのお手伝いができればと、専業主婦・子育て・海外生活・住宅購入・乳がんなど自らの経験を活かして、様々な視点からの情報発信を行う。
安心と笑顔をお届けする「寄り添うFP」として活動中。

目次

資産運用とは?

資産運用とは、手持ちの資産を運用して効率的に増やすことです。運用の方法は、銀行にお金を預ける「預貯金」、株式や投資信託などで資産形成をする「投資」があります。

普通預金や定額預金などの「預貯金」は、低リスクですが、大きく資産が増えることはほとんど期待できません。一方「投資」は、株式・債券・投資信託・保険などの金融商品で運用するため、リスクはありますが、資産が大きく増える可能性があり、長期的にみて資産を築くのに適しています。

資産運用はプロに相談した方が良いの?

令和6年の金融庁の調査※によると、投資を検討している投資未経験者の半数以上の55.5%が、これまで金融商品を購入しなかった理由について、「資産運用に関する知識がないから」と回答しています。

※参照元:https://www.fsa.go.jp/news/r6/kokyakuhoni/fdreport/04.pdf

資料:金融庁「リスク性金融商品販売に係る顧客意識調査結果」(令和6年)をもとに執筆者作成

資産運用を効率良くスムーズに行うには、金融にかかわる知識が必要です。運用方法や金融商品の種類はとても多く、それぞれの特徴やリスクをひとりで理解して運用するのは容易なことではないでしょう。ネットやSNSにはたくさんの情報がありますが、何が正しいのか判断するのが難しく、独学で勉強するにも限界があるかもしれません。

また、「いま買わないと損かも」「損しそうで怖いからやめる」など、お金に関する意思決定は感情に左右されやすいものです。後悔のない選択をするためにも専門家の客観的な意見を聞いた上で、自分に合った資産運用方法を判断することが重要になります。

資産運用をプロに相談するメリット

前述のとおり、運用方法や金融商品は多岐にわたり、情報があふれています。もちろん、自分で勉強することも大切ですが、資産運用の専門家はあなたの目的や状況に合わせて、必要な情報だけを整理してくれるため、効率よく情報を得ることができます。専門家に相談すれば、最新情報の提供や資産運用にかかわる税制を含めたアドバイスを受けられるため安心です。

また、資産運用は「スタートしたら終わり」という今だけの判断ではありません。今後のライフステージに応じて、見直すことも必要です。そのためにも、今後のライフプランを見据えた長期的な視点で、資産運用を一緒に考えてくれる専門家の力を借りましょう。

自分だけでは不安で難しい判断も、専門家による客観的なアドバイスと最適な提案によって、スムーズな判断へとつながります。効果的な運用を始めるために、ひとりで悩み考えず、投資の知識や運用の経験が豊富な専門家に相談することをおすすめします。

資産運用の相談先の選択肢とそれぞれの特徴

資産運用を始めるときに「誰に相談するか」というのは重要なポイントです。資産運用の相談ができる場所や人にはさまざまな選択肢があります。しかし、相談先によって取り扱っている商品や専門分野が異なるため、自分に合った相談先を選ぶことが大切です。

ここでは代表的な6つの相談先を紹介します。

執筆者作成

それぞれの特徴を詳しくみていきましょう。

①銀行・信用金庫

「お金の相談」を考えるときに、最初に思い浮かぶのは身近な銀行や信用金庫などの金融機関でしょう。多くの銀行や信用金庫では、資産運用の無料相談やセミナー、オンライン相談を行っています。また、預金やローンなどのお金に関する総合的なアドバイスが受けられるのが特徴です。

ただし、取り扱っている金融商品が限られていて商品選びの選択肢が少なめかもしれません。気軽に窓口で話を聞きたい人に向いています。

②証券会社

証券会社は、株式や投資信託、債券などの投資商品を扱っている金融機関です。最近では店舗を持たないネット証券会社も多く、対面以外でもオンラインでの相談が受けられます。銀行に比べると金融商品の種類が多く、運用に関して豊富な専門知識を持つ担当者のアドバイスが受けられるのが特徴です。

また、刻々と変わるマーケット動向を分析しているので最新の情報が得られます。営業活動が業務でもあるため、商品の販売をすすめられる可能性がありますが、相談後、すぐに投資を始めたいと考えている人には良いでしょう。

③保険会社

保険の加入率が高い日本では、保険会社も身近な金融機関のひとつといえます。保険は万が一に備えるイメージですが、中には投資性の高い商品もあり、保障と運用を合わせての相談や提案が受けられます。保険も含めた資産運用を考えている人には適していますが、保険中心の商品になってしまうことに注意が必要です。

④独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)

IFAは、資産運用アドバイザーとも呼ばれるお金の専門家です。金融機関に所属せず、独立した公正中立な立場で投資や資産運用のアドバイスを行います。また、「金融商品仲介業者」の登録があり、販売もできます。さまざまな金融商品を扱うことができるため、顧客のニーズに合った提案ができるのが特徴です。あらゆる金融商品の中から偏りのない提案を受けたい人に向いています。

⑤ファイナンシャルプランナー(FP)

家計管理(税制・不動産・住宅ローン・保険・教育資金・年金制度など)に関わる幅広い知識を備えているのがFPです。資産運用を考えるうえで、顧客のライフプランに沿った資金計画を立ててアドバイスを行います。FPは金融商品の販売はできませんが、中立な立場で家計の状況に合った資産設計のお手伝いができます。家計の見直しや、将来的なマネープランも一緒に考えたい人におすすめです。

資格を有するFPには、独立して業務を行っている「独立系FP」と、銀行・証券会社・保険会社などに所属するFPがいます。

⑥オンライン相談サービス

最近ではインターネットの普及によって、PCや携帯電話を使って相談できるサービスも増えています。オンラインのため、全国どこからでも対応が可能で、自宅から気軽に相談でき、IFAやFPなど、資産運用の専門家から直接アドバイスを受けられるのが魅力です。「対面はちょっと苦手」「忙しくて隙間時間に話が聞きたい」という人向きのサービスといえます。

初心者が相談先を選ぶときのポイント

資産運用の初心者が相談先を選ぶときは、「自分にとって安心できる相手」の見極めが何より大事です。相談先によって、アドバイスや方向性が大きく変わることもあるため、選ぶ際には次のポイントを意識しましょう。

①相談しやすい雰囲気か?

初心者にとって「話しやすさ」「質問しやすさ」はかなり重要です。話をしっかり聞いてくれるか、質問には丁寧に答えてくれるかなど、相談者に寄り添った対応をしているかどうかの判断は欠かせません。最初から難しい専門用語ばかり使う人や、横柄な態度の人は避けたいですね。「この人なら安心して本音で話せそう!」と感じる相手を選びましょう。

Webサイトのレビューや口コミを参考にするのも一つの方法です。

②中立的な立場でアドバイスをしてくれるか?

商品販売を目的としない独立系FPや、特定の金融機関に属していないIFAは、中立性が高く、総合的なアドバイスや提案が期待できます。

必ずしもそうとは限りませんが、銀行・証券会などの金融機関や保険会社は、自社商品の提案が中心になりやすかったり、商品を販売しようとしたりする傾向があります。投資商品が定まっていて特定の金融機関を希望する場合は問題ありませんが、偏りがなく幅広いアドバイスを求めるのであれば、中立的な立場の人を選ぶのがおすすめです

③自分の目的・状況に合ったサポートをしてくれるか?

資産運用の目的に合った相談先を選択することも大事なポイントです。たとえば、資産運用の目的が老後資金や子どもの教育費であれば、現在の資産状況の把握や今後のライフプランを含めたアドバイスができるFPが向いていますし、株式投資を始めたいということなら、証券会社やIFAが適しています。                       相談先には「保険が得意」「投資が得意」「不動産が得意」などの得意分野がありますので、自分の相談したい目的に合わせて相談先を選びましょう。

手数料や料金体系がわかりやすいか?

資産運用の専門家に相談する際の費用も不安要素の一つではないでしょうか。料金設定は、「初回相談は無料で2回目以降は相談料がかかる」「相談は無料で投資商品購入時に手数料がかかる」など、どのタイミングで料金が発生するかは相談先によって違います。料金が明確で、納得できる相談先であれば、安心して相談できます。           

よくわからず不安なときは「相談料や料金はどうなっていますか?」と質問し、確認しておきましょう。

⑤実績や資格があるか?

FPやIFA、証券外務員などの資格保有者は、一定以上の知識がある証ですが、これまでの実績や評判も気になるところです。初めての相談の場合、知人の紹介や良い口コミがあると安心できます。Webサイトの実績やブログなどを通して、過去の相談実績を確認するのもおすすめです。また、レビューなどで利用者の声を参考にするのも良いでしょう。

⑥継続的なサポートがあるか?

資産運用は長期にわたりますから、長期的なサポート体制が整っているかどうかも、相談先を選ぶ際のポイントになります。5年後、10年後、ライフステージに応じて見直しができると安心です。

銀行や証券会社の場合、担当者が異動になることもあります。「たとえ担当者が変わってもサポート体制がしっかりしていれば問題ない」のか、「ライフプランを含めた長期的なサポートが継続できる独立系FPが良い」のかなど、長いお付き合いを見据えて考えましょう。

資産運用の相談前に準備しておくこと

資産運用について専門家に相談する前に、ちょっとした準備をしておくだけで、相談がグッとスムーズになります。

①資産運用の目的を明確にする

まずは、何のために資産を増やしたいのかという「資産運用の目的」をはっきりさせましょう。
たとえば「老後資金」「子どもの教育資金」「住宅購入」など、目的を決めることで「いつ頃までに」「いくら必要か」も見えてきます。

②家計の現状をざっくり整理する

現在の家計状況が伝えられるように準備しておきましょう。
ざっくりとした金額でも構いません。収入・支出・貯蓄・ローンの有無などを把握しておくことで、運用に回せる余裕資金が明確になります。

③リスク許容度を考えておく

資産運用にはリスクがつきものです。
「安全重視か?」「積極的に増やしたいか?」「どの程度の値動きに耐えられるか?」など、あらかじめリスクに対する自分の考えを少し整理しておくと、適切な運用方法を提案してもらいやすくなります。

④質問や不安をメモしておく

事前に「これだけは聞いておきたい」という内容をリストアップしておくと安心です。
気になる金融商品や希望する投資スタイル、不安に感じていることなどを書き出しておきましょう。自分の考えが整理されていれば、より的確なアドバイスが得られます。

まとめ

資産運用は、人生のお金を考える大切なステップです。初心者だからこそ自己判断せず専門家に相談して、あなたに合った第一歩を踏み出しましょう。

最近ではオンライン無料相談ができる相談先も増えています。初回無料相談などを利用して「自分との相性」を確かめるのもおすすめです。長く安心して資産運用を続けられるように、あなたに寄り添って、一緒に考えてくれる人を選びたいですね。信頼できる専門家のアドバイスを受けながら進めれば、将来の不安もグッと減らせるでしょう。

まずは話を聞いてみるだけでもOKです。資産運用の専門家の力を借りて、あなたの将来の資産を守りましょう!

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