「配偶者と話が通じなくて毎日がつらい」
「夫婦関係の悩みを誰かに聞いてもらいたいけど、どこに相談していいかわからない」
そんな不安を抱えている方は少なくありません。身近な人には話しづらく、一人で悩み続けてしまう状況はつらいものです。
この記事では、心理カウンセラーとして夫婦関係の相談を受けてきた筆者が、相談先の選び方と準備のポイントを解説します。「誰に相談すればいいのかわからない」と悩んでいる方は、ぜひお読みください。
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梅田ミズキさん
認定心理士、サービス介助士。大学で臨床心理学・産業組織心理学・発達心理学などを学び、卒業後は公的施設にて精神疾患の方のケアや介助業務、ご家族の相談対応などに従事しながら、ホームページ掲載用のコラムやミニ新聞を執筆。現在はフリーライターとして独立し、くらしにまつわるエッセイの執筆、臨床心理・発達支援・療育関連のコンテンツ制作および書籍編集に携わりながら、心理カウンセラーも務めている。趣味は読書、映画鑑賞、気まぐれで向かうプチ旅行。
夫婦関係の悩みを「誰にも相談できない」と感じる理由
夫婦関係の問題を抱えていても「なかなか人に相談できない」と感じる方が多いのは事実です。その理由として、以下のような心理が挙げられます。
- 夫婦のプライベートな問題を他人に話すのは恥ずかしい
- 相談したところで解決しないだろう
- 周囲に心配をかけたくない
また「当事者同士で解決すべき」という社会的なプレッシャーや、相談したことが配偶者に知られる不安も、相談をためらう大きな要因でしょう。しかし、客観的な視点やアドバイスを得られると、一人では見えなかった解決の糸口が見つかるケースも少なくありません。
夫婦関係の悩みは誰に相談するといい?6つの相談先別で期待できる効果
夫婦関係の相談先には、それぞれに異なる特徴や効果があります。ここでは、主要な6つの相談先を整理して、どのような場合にどこを選ぶべきかを解説します。
- 夫婦仲のよい友人や家族
- 夫婦の共通の友人
- 公的相談窓口
- 夫婦カウンセラー
- 心療内科や精神科
- 弁護士
夫婦仲のよい友人や家族
夫婦関係が良好な友人や家族に相談すると、実体験に基づくアドバイスを得やすくなります。
メリット | デメリット |
---|---|
費用がかからない すぐに聞いてもらえる 親身になってくれる 夫婦円満の秘訣や具体的な実践例を教えてもらえる 心理的な負担が軽い | 理解されにくい部分がある 「深刻に考えなくても大丈夫」と軽く受け流される可能性がある プライバシーが守られない可能性がある 「私たちはこうしている」と成功例の押し付けになる場合がある |
たとえば、円満な夫婦生活を送っている友人からは「喧嘩をしたら必ず寝る前に仲直りする」「週に1回は二人だけの時間を作っている」など具体的な工夫を聞けます。一方で「そんなことで悩むの?」と理解してもらえなかったり、必ずしも当てはまらないアドバイスを受けたりする場合もあるでしょう。
夫婦仲のよい友人や家族への相談は、具体的な実践例やヒントを得たい場合に効果的です。ただし、深刻な問題を抱えている場合は、専門家への相談も併せて検討しましょう。
夫婦の共通の友人
お互いをよく知る共通の友人は、中立的な立場でアドバイスをくれる可能性があります。
メリット | デメリット |
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夫婦双方の人柄を理解している 客観的な視点を提供してくれる 仲裁役になってくれる場合がある 費用がかからない | 友人関係に影響を与える可能性がある 秘密が保たれない危険性がある 友人に負担をかけてしまう 関係がこじれるリスクをともなう |
共通の友人の場合「○○さん(夫)は確かに無口だけど、本当はあなたのことを大切に思っているよ」「二人とも頑固だから、お互いが一歩引いてみたら?」と具体的なアドバイスをもらえる場合があります。しかし、配偶者に「友人に愚痴を言っていた」と知られて夫婦喧嘩が悪化する可能性も否定できません。
また、友人が板挟みになり「もう夫婦の問題には関わりたくない」と距離を置かれるケースもあります。関係修復の橋渡し役を期待できる一方で、慎重な判断が必要です。
市役所や保健所などの公的相談窓口
多くの自治体では、家庭の問題に関する相談窓口を設置しています。
メリット | デメリット |
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無料で利用できる 専門的な知識を持つ職員が対応 秘密が厳守される 他の支援制度の情報も得られる | 予約が取りにくい場合がある 相談時間が限られている 継続的なサポートが難しい場合がある 職員によって対応の質にばらつきがある |
市役所の相談員や保健所の保健師は、多くの夫婦関係の相談を受けています。「家計の問題で夫婦仲が悪化している」といった場合には、家計相談や生活保護制度の案内も同時に受けられるのがメリットです。
一方で「次の予約は2週間後」ということも珍しくありません。1回の相談時間が30分~1時間程度と限られているため、複雑な問題の場合は十分に相談しきれない可能性もあります。
まずは「○○県 夫婦関係 相談窓口」と検索して、お住まいの地域の相談窓口に問い合わせてみるのがおすすめです。
夫婦カウンセラー
夫婦関係の問題に特化した専門家である夫婦カウンセラーや臨床心理士は、専門性の高い相談先です。
メリット | デメリット |
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夫婦関係の専門的な知識と経験が豊富 客観的で中立的な立場からのアドバイスを得られる 秘密が厳守される 継続的なサポートを受けられる 夫婦そろっての参加も可能 | 費用がかかる 予約が必要で時間調整が難しい場合がある 効果が出るまでに時間がかかるケースがある |
夫婦カウンセラーは「価値観の違いをどう乗り越えるか」「コミュニケーションを改善する具体的な方法」など根本的な問題解決を目指したい場合や、専門的な視点からのアドバイスが欲しい場合に最適です。
しかし、月に2~3回通った場合、月額1万円~4万円程度の費用がかかります。また、人気のカウンセラーの場合は予約が取りにくいため、早めの予約がおすすめです。
当サイト「悩ミカタ」では、ミドル世代(40代50代)の夫婦関係について各分野の専門家/カウンセラーに相談できるオンラインカウンセリングサービス「悩ミカタ相談室」を展開し、公認心理師など国家資格を保有する専門家が多く登録しています。つらくて不安な気持ち、1人で抱え込まずにまずはお気軽に相談してみませんか?
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精神科や心療内科
夫婦関係の問題で身体症状が現れている場合は、医療機関での相談も選択肢の一つです。
メリット | デメリット |
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医学的な視点からの診断と治療ができる 必要に応じて薬物療法が可能 保険適用で費用負担が軽減できる 精神的な症状の改善が期待できる | 夫婦関係の根本的な解決には限界がある 薬物療法に抵抗がある場合は適さない 医師によっては夫婦関係の専門知識が不十分 継続的な通院が必要な場合がある |
夫婦関係の悪化で「眠れない」「食欲がない」など、身体症状が出ている場合は医師の適切な診断と治療が必要です。抗不安薬や抗うつ薬が処方されたら、まずは心身状態の安定を優先しましょう。
しかし、医師の専門は「精神的な症状の治療」のため、根本的な夫婦問題の解決には限界があります。関係性の改善には、夫婦カウンセリングなどの併用が効果的です。
離婚を検討している場合は弁護士への相談もおすすめ
夫婦関係の修復が困難で離婚も視野に入れている場合は、弁護士への相談も必要です。
メリット | デメリット |
---|---|
いつから問題が始まったのか どのような出来事がきっかけだったのか 現在最も困っていることは何か | 関係修復よりも離婚手続きが主な専門分野費用が高額になる場合がある 感情的なサポートは期待できない 法的な解決に偏りがち |
弁護士は「財産分与はどうなるか」「子どもの親権や養育費はどう決まるか」「慰謝料は請求できるか」など、法的な疑問に明確に答えてくれます。配偶者が離婚に同意しない場合の調停手続きや、DVがある場合の保護命令申請なども代理で行ってもらえるのは心強いでしょう。
しかし、弁護士の専門は「法的手続き」のため、医師と同様に「夫婦関係をやり直したい」という相談には限界があります。まだ関係修復の可能性を探りたい場合は、まず夫婦カウンセラーへ相談するのがおすすめです。
【現役カウンセラー解説】夫婦関係を相談するときのポイント
効果的な相談をするためには、事前の準備と心構えが重要です。ここでは、相談を成功させるための具体的なポイントをお伝えします。
相談の目的を明確にする
相談に行く前に、まずは「何を目的としているのか」を明確にしましょう。
- 愚痴を聞いてもらいたい
- 具体的な解決策が知りたい
- 客観的な意見が欲しい
上記のように、目的によって最適な相談先も変わってきます。
また「夫婦関係を修復したい」のか「離婚について考えたい」のかによっても、相談内容や相談先の選択が大きく変わります。自分の本当の気持ちと向き合い、何を一番大切にしたいのかを整理してから相談に臨むと、より建設的な時間を過ごせるでしょう。
話したい内容を整理して準備する
相談時間を有効活用するため、事前に話したい内容を整理しておきましょう。
- いつから問題が始まったのか
- どのような出来事がきっかけだったのか
- 現在最も困っていることは何か
上記の内容を、時系列で整理してみてください。
また、感情と事実を分けて書き出すことも重要です。「配偶者が冷たい」という感情的な表現ではなく「最近1か月間、夫から話しかけられることがほとんどない」といった具体的な事実を記録しておくと、相談相手もより適切なアドバイスを提供しやすくなります。
相談相手に求めることを決めておく
「相談相手に何を求めているのか」を明確にしておくのも重要です。
- 「とにかく話を聞いてもらいたい」のか
- 「具体的なアドバイスが欲しい」のか
- 「一緒に解決策を考えてもらいたい」のか
上記の答えによって、相談の進め方も変わってきます。
また、相談の頻度や期間についても事前に考えておきましょう。1回だけの相談で済ませたいのか、継続的なサポートを受けたいのかを明確にすると、最適な相談先を選択できます。
DVやモラハラを受けている場合は早急に相談を
もしも配偶者から身体的暴力やモラハラを受けている場合は、すみやかに専門機関へ相談する必要があります。以下のような、法的な対応ができる機関への相談を優先してください。
- 配偶者暴力相談支援センター
- 警察の生活安全課
- 弁護士 など
DVやモラハラの場合、一般的な夫婦関係の悩みとは性質が大きく異なります。そのため、専門的な知識と経験を持つ機関でのサポートが不可欠です。
「自分が我慢すれば大丈夫」と考えず、まずは安全の確保を最優先に行動してください。
夫婦関係の相談に関するよくある質問
夫婦関係の相談について、多くの方から寄せられる疑問にお答えします。
夫婦関係の問題はどこへ相談したらいいですか?
夫婦関係の最適な相談先は、悩みの種類によって変わります。感情的な支援が必要な場合は友人や家族、専門的なアドバイスが欲しい場合は夫婦カウンセラーや臨床心理士、法的な問題が絡む場合は弁護士、心身の不調がある場合は医療機関への相談がおすすめです。
まずは「自分が何を求めているのか」を明確にし、それに応じて相談先を選択してみてください。複数の相談先の併用も可能ですので、一つの方法にこだわらず、柔軟に考えてみるのもよいでしょう。
夫婦関係の相談は、妻だけ、夫だけでもできますか?
はい、一人でも相談は可能です。「最初は一人で相談して、自分の気持ちを整理したり客観的な視点を得たりしたい」という方も多くいらっしゃいます。配偶者が相談に消極的な場合でも、まずは一人で行動を始めると、関係改善のきっかけを掴めるかもしれません。
ただし、根本的な解決を目指す場合は、最終的には夫婦で一緒に取り組むのが理想的です。
別れた方がいいパートナーの特徴は何ですか?
身体的暴力やモラハラ、経済的DVなどがある場合は、安全のためにまずは離れることを検討するべきです。また、浮気や不倫を繰り返す、ギャンブルや借金問題を改善しようとしない、家族の安全や生活を脅かす行動を続ける場合も、関係の継続は困難と考えられます。
ただし、一人で判断するのは難しい場合が多いため、専門家に相談しながら慎重に検討するのがおすすめです。
夫婦関係の相談は一人で悩まず適切な相談先を見つけることから始めよう
夫婦関係の悩みの相談先は、友人や家族への相談から専門家によるカウンセリングまで、さまざまな選択肢があります。一人で抱え込まずに適切な相談先を見つけると、解決への道筋が見えてくるでしょう。
まずは自分の相談の目的を明確にし、適切な相談先を選択してください。一歩踏み出す勇気が、夫婦関係の改善につながる重要なきっかけとなるはずです。
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